人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Finepix F600EXR & INON M67レンズアダプターベースFXF500

皆さんこんにちは。今日は撮影機材ネタです。 僕は今、CANON powershot S90 & INON製ドームレンズユニットを広角専用機、Finepix F600EXR & INON製 UCL-165クローズアップレンズ をマクロ専用機にしています。先日、このブログでINONのLDマウントの紹介をさせていただき、僕はコンデジの水中撮影は今後二極化するだろうと書きましたが、自分がそうなりました。

ものすごく高そうな一眼ハウジングでベテランダイバーが、ハゼとかハナダイとか、寄れないカエルウオとか撮っているのを今まで指を咥えて見ていたけれど…
アケボノハゼのどアップも、モンツキカエルウオのドームのような瞳も、ヤシャハゼの正面顔も、2cmまで寄れるコンデジのマクロ機能っていったって、そんなの寄れるわけないし…。
Finepix F600EXR & INON M67レンズアダプターベースFXF500 _a0060407_18444725.jpg

              ご安心ください。 これで全部撮れます。

今回のフジフィルムのFinepix F600EXRですが、ベラやホバリング性のハゼも十分に撮影対象になり得るといった点で従来のコンデジとは一線を画しています。仕様は定評というより伝家の宝刀ともいえる、逆光、白飛びにめちゃくちゃ強いハニカム構造の1600万画素CMOSに、35mmフィルム換算:24mm~360mm相当という軍事機密のような超小型高倍率ズームレンズを積んで、RAW現像可能、更に高倍率ズーム時のAF合焦が、下手な抱き合わせ一眼ズームレンズより速いのではないかという反則的スペック、で、実勢価格がなんと25000円。そしてプラスチック製の純正防水プロテクターが約20000円…ばっかじゃないのかな日本。(←ほめ言葉です、最大限。)
とにかくライカのM9持ち込むならともかく水中持込前提でボディ性能は十分、レビュー記事のいくつかから片ボケあるかもとか言われてますが、いまどきコンデジの片ボケ批判は上位高性能機種の証と思って気にしないほうがいいかもしれませんね。
気が利いているのは、ボディの色にホワイトがあるってことです。カメラって黒いボディが多いですが、黒は蓄熱しやすい色で、透明の防水プロテクターに入れてちょっと太陽に晒すと外気との差で内部結露の原因になりやすいものです。白は可視光を反射しやすいのでプロテクター内の熱のこもりを黒いボディより抑えることが出来ます、ちょっとおしゃれだし。カメラメーカーのフラッグシップのうん十万のレンズが白いのもこの理由で、鏡胴の熱による歪みを防ぐための白ボディ。

さて、話は進んでINON社のM67レンズアダプターベースFXF500  & クローズアップレンズUCL-330M67を組み合わせて使用しています。文字で書くと大げさに見えますが画像で見るとおりとても小さい、多くの皆さんがいつも身に着けている手のひらサイズ、BCDに吊るしておける普通のサイズです。
EXR600に、INONの67径クローズアップを組み合わせる理由は、この機種のテレ端(最大ズーム時)での撮影可能範囲が、レンズの先端から、マクロ設定で約1.2m~だからです。 ピンときた方もいらっしゃるでしょう、発注してしまっていいとおもいます、後悔しないですよ、もうほぼ底値ですし。コンデジの水中マクロ撮影の革命が体感できます。
上記のセッテイングの組み合わせだと、レンズ先端から約34cmの距離で(!)、ほぼ等倍撮影が可能なんです。更に組み合わせによってレンズ先端から約13cmの距離で、2倍相当の撮影が可能です。ここまでしてもAF合焦、速い。一眼+100mmクラスのマイクロレンズを使用しているダイバーの方なら、この数字がおわかりになるでしょう、この等倍性能とワーキングディスタンスは数十万(大体50-80万)の金額と、あの巨大な体積でなければ今まで確保出来なかったものです。画像の解像感や周辺の流れ等ですが、クローズアップレンズUCL-165M67使用に関しては、ISO400までならマクロ撮影でもなんとかいけます、個展開くのでなければ全く問題ないでしょう。

今まで動かないウミウシに2cmまで寄って撮って、ホントは小さいのはウミウシしか寄れないし撮れないんだよな~魚逃げちゃうし。って、皆さん感じることがあったと思います。たとえば「クビアカハゼを普通に、しかもAFで苦労せずに、【遠くから大きく撮る】」ことはコンデジではどうやっても無理でした。そういうふうに設計されていませんからね。被写体に1センチまで寄れるマクロ機能、というのは水中撮影でいえばナンセンスに近いものがあります。これは売り、ではないでしょ、使えないんだから。僕はそんなセールストークをした業界の人達が居るとしたなら、ではアナタはハタタテハゼに、メガネゴンベの鼻先に、2cmまで寄れる超スキルをお持ちなのか? でなければそのスキルをまさかゲストに求めているのですか? と言いたいです。

でもこの機種、なんと4cmもないクビアカハゼの幼魚が、正面から、数十cmの距離をあけて、ここまで撮れます。流行のぼかしコントロールとか必要なし、ボケて困るという、コンデジではありえなかった画ヅラが液晶に出てくるので最初はびっくりします。
Finepix F600EXR & INON M67レンズアダプターベースFXF500 _a0060407_18594144.jpg

参考画像ですが、レンズとズームの組み合わせによってはモンツキカエルウオ等はここまでいけます。さすがに解像が落ちてくるので僕は多用しませんが、ここまで寄って、それでも瞳まで8cmは距離があります。
Finepix F600EXR & INON M67レンズアダプターベースFXF500 _a0060407_190824.jpg

この感覚って一眼+マイクロレンズの最後の牙城だったのではないでしょうか。コンデジがここに追いつきました、F30からのFINEPIXファンとして感慨深いです。

実はこの機種、まだまだを隠し玉があるのですが、それはまた次の機会に。いやぁ、おっかない世の中になりました、なんてこった。激安ではないし、撮影にあたっていくつか解決しないといけないくせがありますが、挑戦しがいのあるカメラです。ミラーレス機+ズームレンズを購入検討されていて、予算とその大きさでむむ…、となっているダイバーの方にもお勧めです、予算と体積1/4で性能同等です、大いに検討価値があるのではないでしょうか。海外旅行が多い方は、重量面でもメリットが大きいでしょう。更にこの機種は広角側24mmから始まるので、広い風景もワイコン無しで割とそのまま撮れます。24mmっていうと、ダイバーが水中で眺めているそのまんまの視野の画角なので、あ、きれいだ! が見たまま記録できるのです。

ただひとつの難点。ガイドがこれ使うと、コンデジで証拠写真しかないから今度一眼で撮りなお…っていう言い訳が通用しなくなるかも。僕は一眼遥か昔に手放してしまったのでいいのですが、悩みの種はそのくらいですね笑。

-12月28日~01月17日 フィリピンリロアン長期ツアー参加ダイバー募集中です- 
古巣のフィリピンはセブの最南端、リロアンのマリンビレッジで今年もロングツアーを開催しています。冬の日本を抜け出して、暖かい海で少人数で好きなだけ撮影三昧しませんか? 全日程まだまだ残席多数、お問い合わせお待ちしています。

.............................................................................................................................................................colorcode記事はここまでとなります。これより下段↓は広告スペースとなります、なにとぞご了承くださいませ。
Commented by hama at 2011-11-02 05:56 x
まじかよ~・・・
まぁ、でも、撮影って結果だけじゃなくて色んなことが絡み合って楽しいんだから!利点も弱点も含めて楽しけりゃいいよね!でもやっぱりピンは来て欲しいんだよね~!あはは。
Commented by colorcode at 2011-11-02 06:52 x
hamaさん:そうですね、工夫したり、悩んだり。不便さも含めて楽しい撮影が一番充実しているのかもなと、僕も思います。そういうじゃじゃ馬的なところも持っている機材です。
by color-code | 2011-11-01 19:07 | うみのいろはそらのいろ | Comments(2)

沖縄は久米島にある小さなダイビングサービスです。


by color-code