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物申す・・・ ③

ようやく最終日に漕ぎ着けました。って、勝手に決めたんですが、しんどくて・・・よしっと! 3回目ラストです。今日から読まれた方、話全然つながらないので、「一括表示」だと読みやすいです、あっ、皆さんそうしてますよね? 

自分は山奥の、川が流れる場所で育ちました。最初にそこに引っ越したときは、あまりの田舎さに絶望しました。家には囲炉裏と土間があったんです、更に信じられないことに風呂はガスではなかった。薪風呂だったんです。逃げたいくらい不便な数年でした。でも不思議なことに、何処から聞きつけたのか、大工さんや土建のおじさんが、薪風呂に入れてくれって、ガスじゃダメなんだ、温まるんだこっちのが、って言って、入りに来てた時がありました。そんな雅が子供に解るわけ当然無いんですね、木はそこらの山から切り出して、斧で割って薪にして・・・戦国時代の農村か、オイ! って、風呂沸かしてる自分に突っ込んでました、6歳くらいの時(笑)。 

山、川、勿論海、みなそうですよ、予想がつかないし、上手くいかない場所じゃないですか、そして大変に不便です。でも僕達はそういう遊びを選択したんですよね。それで本当に素晴らしい光景に日々出会っている。ダイバー以外、こんな世界を見れないですよ、これを僕は誇りに思います。魚の名前とか、それが珍しいとか、群れてるとか、でかいとか、そんなの抜きにしませんか。数メートルの水中に10分でも入って何かしてるって、凄いことだと思います。だからそう、もうそろそろ、修正する時期に来てるかもしれないと思うんです、この業界。そして、これはガイド側、案内する側から発信しなければいけない事ですし、いろいろな要素が絡んではいますが、そうなってしまった原因の大半が、サービス提供側にあるのだと僕は思いますから、それを元に戻したときの反動は凄いものですし、当然売り上げに直接響くと思います。それが何であるのかを、今ここで全て書くことは出来ません。なにしろ私達は、今それで生活しているのですから、きれいごとばかりも言っていられないですから。

多分どんな職業もこの2つのせめぎ合いなのでしょうね、これは避けられないし、避けたら退化するのでしょうね。でも例えば価格破壊を合言葉に、本島のホテルなんかは、1名あたりの1泊の利益が100円なんていう値段を平気でやって、それで閑散期の客室稼働率90%とかの数字と叩き出してたんですよ、たった数年前のことですが。これでフロントの人にまともな対応しろって、100円ですよ、ガキの小遣い以下です。これで数名のスタッフが1日掛けて1人のゲストに親身になれって、それ常識で考えて無理ってもんでしょう? それやり始めた店が悪いんですよ、勿論。でも日本の世の中がそれを誘導したのも事実です。そして、別のなにかを切ったのです、分からず、気づかないように。でも消費する僕達は、未だにその両方を要求してるんですね、それって無理が生じて当然です。だからこの頃その手の産業は癒しとセレブという2つの単語を使って帳尻あわせしてるように僕には見えます。海は当然ですが、エコツーリズムです。僕にはこの言葉の意味が正直さっぱり分かりません。多分、なんとなし雰囲気だけ解かっておけばOK、と、僕の足りない頭が指令出してるんですね、非常に危険な単語ですね、暴風のさなか泥酔して車乗る並みに。それはまた別のときに物申すかもしれません。 

うるさい物言いも今日で最終日になりました。お付き合いいただいて、本当にありがとうございます。しばらく、というか年内確実にお暇ですね、この手の小言とは・・・さて、最後です。絶対・何%・確率・○○狙い・・・、この些細な、ささやかな希望が混じったゲストの言葉に、ガイドがどれだけ奮起するか、どれだけそれを達成しようと無理をするか。そして、その無理は、結局見られる側へ、より強いストレスとなって押し付けられます。確実に何かを見せる、という行為のツケは、確実に見る対象にかぶせられるものです。逃げで言っているのではありません。海というフィールドに、無理やり押しかけてる僕たちが、更にそういった人の都合、せっかく休みとったのに。とか、○○いないんじゃね。とか、そういうのまで求めるのは、なんというか、アンフェアですよね、そう思いません? その類のサポートを、積極的に、いや、商売の糧としてやっているのが、今現在の日本のガイドサービスのあり方です。このジレンマはずっと前から、そしてこれからも続くのですが、ずれは年々大きくなってる気がするんです。僕はそれが本当にこの頃怖いのです。 僕達スクーバダイバーって、とことん幸せですよ? サーファーは、波待たないといけない。ウインドサーフィンだって、風待ち。この手の遊びの中で、船で自由に好きに移動して、陸上の天候にさほど左右されない海の中で遊んで・・・、他のマリンスポーツに比べたら、人間がコーディネート出来る環境要素は格段に広いです。これで充分ではないですか。台風、雨、寒い、熱い・・・、サーフボードやボディボード持ってる人、台風前や台風あとの土砂降りだろうと大喜びで海、早朝から行ってます。冬でも、自分達ドライでもしんどいのに、ショートジョンの反則衣装で満面の笑みで波乗りしてる。僕達、もうちょっと謙虚でもいいですよね? 海に入った、潜った、帰ってきた、最高! ラッキー! ダメですか・・・?
by color-code | 2004-11-05 20:11 | ねじれ頭がぷかぷかぶーん | Comments(0)

沖縄は久米島にある小さなダイビングサービスです。


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