ナンハナリ・ヤセミドリイシ大群集-調査報告-
2012年 04月 14日
ヤセミドリイシは、絶滅危惧種であると同時に、これだけ広範囲での生息が発見された例はありません。更に水深30mという比較的深い水深のサンゴ群集が、台風の影響をここまで受けることもほとんど知られていませんでした。現在進行している回復調査は、ヤセミドリイシの驚異的な増殖スピードを客観的な視点で証明するはずです。きっとこの大群集の新たな姿が見えてくるでしょう。
幅数百m、長さ数キロにわたって続いていた群集は、昨年の6月に見た目でいうとほぼ無くなった、と言っていいくらいの打撃を受けたのですが、これが現在です。枝が這うように岩を覆い、近くの枝とからみあい、瘉合しをながら、再び広大な面積を占有しはじめています。画像は水底28mの地点の1畳ほどの面積を撮影したものです。ここまでたった10か月、予想を超えたスピードです。2年とかからず、元に戻ってしまう可能性すらあります。
初めてこの場所を訪れたとき、僕は桜吹雪の丘を思い起こすと同時に、巨大な粘菌の森、という強いイメージも持ちました。水平に枝を伸ばして這い、互いに癒合しながら水中の巨大な曽根を覆いつくす種の性質からです。個人的な想像ですが、この最初のイメージはある程度的を得ていて、これらの特徴こそがヤセミドリイシの驚異的な繁殖力の鍵となっている可能性が高いと考えています。
サンゴの森の上空を、ただただ飛んでいたい。そんな単純な願望から始まったナンハナリとの付き合いですが、まだまだずっと続きそうです。皆さんとここを飛べる日も、そう遠くはないでしょう。プカプカ派の皆様、今しばし、お待ちください。
.............................................................................................................................................................colorcode記事はここまでとなります。これより下段↓は広告スペースとなります、なにとぞご了承くださいませ。
珊瑚の森、一度は漂いたいぃ!!