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最近の取材

久米島には、雄輔さんをはじめとして、数々のカメラマンの方々が撮影に訪れ、時にここエスティバンで潜りながら、数日を共にします。どういう形であれ、プロカメラマンの方々と撮影中、一緒に潜る事は大きな財産となるわけで、更に陸に上がって食事を共にしながら談笑する時の、時折織り交ぜられるその情報の重要度といったら、それはもう冗談ではなく、ここから先は有料でね、の世界で、自分たちスタッフは、いつも撮影のサポートの仕事が入ると、いつも待ち構えたかのように質問の雨あられ。最近少しは自重しろよと自分を叱りつけて、あまり質問しないよう、しないようにしているのですが・・・、出来ないです、今でもこれからも、やっぱりしちゃうと思います。ハイエナの顔になってます、みんなその時、ぐふふふ。
水中の撮影は、ガイドとカメラマンで持ちつ持たれつですが、このようにサポートしている側こそ実は、お金では買えない様々な事を教えていただいているわけです。勿論カメラマン側でも、効率的な撮影が出来ますから、やはりこの関係は、高高度の登山に現地ガイドが必要不可欠なように、これから先もずっと続くのでしょう。しかしタフですよー、撮影期間中のカメラマンの皆さんは。数日間潜り続けて陸撮もして、インタビューしながら時には記事も書き、スタッフには有益な情報を提供し、もぐり始めのゲストから時折発せられる、凄いですねー、どうしたらこんなに上手く撮れるんですか? といった、おぉーいおぉーい的質問にも、凄いからプロやってられるんで、努力とセンスがあって営業してっからプロで、素人には撮れないからプロです! と答えても全然アリなんでは? と、たまに僕は思っちゃうんですが、ところがどっこい、冗談を交えながら、どんな感じで撮ってるの? とか逆に聞いてあげながらアドヴァイスしている場面に出くわしたりすると、なんというか・・・頭が下がります。
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つい先日も、幾多の逸話と異名を持つ、カメラマンの阿部秀樹さんが撮影の為、来島してくれました。(写真はビッグポイントのトンバラで、イソマグロ達の群れを背後に控えながら、それを尻目に浅場の大波が砕ける場所で繁殖行動の撮影に没頭している、とっても阿部さんらしい撮影風景です。)日中65分以上の3ダイブ、4ダイブは勿論、はやくも初日からナイト3時間ぶっ続けの後、22:30~打ち合わせも兼ねて深酒・・・といきなりトップギア状態、基、これが阿部さんのニュートラルの状態でしたね・・・・いやはや、はやり伝説を作る男はこうなんだと、お会いして一日目にして、スタッフ全員白旗状態でありました・・・完敗。自分の稚拙な質問にも、本当に丁寧に答えてくれ、どんな場所で潜っても、港のドロドロで、ナイトだろうが、4月なのに雨で寒かろうが、他のゲストかなりヘコんでようが、上がってきたら常に満面の笑みで、「いやぁーよかった! 天国!」の大連チャンでした。 この人の辞書に、このダイビング、ハズレかも? の文字は決して無いのだろうと確信。皆がこんな気持ちでダイビングできたら、それはとっても幸せなことですがそれに加え、連日4ダイブ&ナイト2本で、うちの店がそれはそれは儲かっっちゃって、より素敵だなぁーって考えた数秒後、僕、死んじゃうかも・・・って思うわけで・・・バナナ水中で食べるの練習しよっと(笑)。
さて、そんな素敵な阿部さんとナイトをしていた時の事。ふと足元には大きな巣穴が崩れかかってるのが眼に留まり、阿部さんとしばし観察・・・なんだろ・・・ちょっと覗く・・・見えない・・・すこし刺す・・・分からん・・・まっ、崩れてるしね、ちょっと掘っちゃおうかなー、いいよね? ちょっとだけ、ね? ねね?・・・ん・・んん? えぇー!?
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てな感じで結構大きな穴のど真ん中で横倒しになって、ぐたぁぁーんと寝てたのは意外にもサラサハゼ。ブダイの寝姿より更にふてぶてしいその寝相に最初、死にそこなった野ブナかと間違えそうになったけれど、よく見たらサラサハゼ、囲んで強力なライト照らしてんのに、こいつチラ見しただけで起きないし・・・なんか、ハタタテハゼとかも、もしやこんな寝方してんのかなーと思うと、なんか幻滅なくらいのダラダラ加減でした。でも、しばらくすると、よっこらしょっとおもむろに起き上がり、巣穴を補修しだしたのでした。そこからはもう速いのなんの、この人こそ、いきなり準備体操ナシのトップギア入りっぱなし、東京オリンピック開催一月前のゼネコンみたいな突貫工事、自分たちのフラッシュ、ライト、一切眼もくれずに一心不乱に砂利を吸ってはバフゥゥー、口に巨石をくわえては投げ捨てる荒業の連発、休む気配全然ナシ、ひるむ気配更にナシー!! 正面30cmからHIDライトとカメラ数台が狙ってても、一向に構わずレンズに向かってバフゥゥー、オイオイ、ポートに身体当たってるよ避けろよオイ! 完全無視でバフゥゥー・・・強ぇ、強ぇぇーよ、スゲーよおまえ!
そして残ったのは、砂利吹きかけられて、ジャリジャリになったハウジングと、フレームの8割は、泥煙幕状態のポジが1ロール分・・・負けた、君の勝ちだよ・・・次、覚えてろよぉぉぉー! 巣穴変えとかないと、イタイ目見るぜ・・・勝ったからって調子に乗って寝ているそのダラけたお前を叩き起こすのは、このオレさ・・・。
by color-code | 2005-07-01 11:59 | 豪海倶楽部記事 | Comments(0)

沖縄は久米島にある小さなダイビングサービスです。


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